和田由美の日々雑記

エッセイストとしても活躍する亜璃西社代表のブログ。
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今日もレタスが壊れゆく

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     今年のサラリーマン川柳・第1位は、「スポーツジム 車で行って チャリをこぐ」だった。これを見て、思わず笑い転げてしまった。一体、作者はいつ、この事実に気づいたのだろうと思うと、尚、笑いがこみあげてくる。ここ数年の中でも飛び抜けて秀逸な作品ではなかろうか。

     ところで、心中、穏やかでないのが、レタス問題である。この冬は野菜が暴騰して、とりわけレタスは高く、酷い時にはひと玉400円もした。そんなレタスを買えなかったせいか、丸ごとひと玉150円という値段を見ただけで買いたくなる。そう、買ってしまったのだ。が、どうやって使うのか。サンドイッチに使ってもせいぜい2,3枚で、サラダに入れてもなかなか減らない。わが女性スタッフの勧めでチャーハンにも使ってみたが、それでも減るのは数枚。だんだん色が変わって崩れてゆくレタスは、よく昔、冷蔵庫で死体と化した無残な姿で見ているので、正視に堪えない。こんな思いをするくらいなら買わなければ良いのに、私の根底にあるビンボー症がそうさせるのよ。嗚呼、レタス問題に悩む私に、明日は無い。

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    進化するグッズ

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       最近、時代に合わせて新製品に対して柔軟な姿勢を取ろうと努力している。だから美容室に行った帰りに立ち寄った100円ショップのダイソーで、ワゴンに山のように積まれた「ホッチキス」(古いねえ)の親戚を見つけてすぐに買い求めた。ビニール袋を挟んでスライドするだけで密封できるという便利グッズで名前は「イージーシーラー」という。 まず単3形の乾電池を2本入れて安全カバーを外すと、スイッチが入って発熱。それで薄めのビニール袋をスライドしながらパチンパチンすると、しっかり密閉されるのだ。

       それにしても、先だって買い求めた電気ケトル「T-faL」の便利なことこの上ない。スィッチを入れると、放っておいてもたった1分でお湯が沸き、お茶を飲むのにとても使い勝手が良い。うれしく我がオフィスのスタッフに話すと、そんなの何年も前から使っています、だって。同世代の友人も使っていて、沸かして残ったのを朝飲むと、カルキが抜けていて良いとのこと。私だけ置いてけぼりのようなので、悔しいったらありゃしない。だから、便利な新製品を見つけたら、すぐに自慢したいと思う。ちなみに、手に入れたのは2年も前だが,イワタニの簡易コンロは、スタイリッシュで軽くて低価格。掃除もしやすく、とても便利デス。

       

       ところで、向田邦子脚本のドラマ『寺内貫太郎一家』を、遅ればせながら全て見たばかりと書いたが、その中で重要な役をやっていた西城秀樹が急逝した。私の時代は,橋幸夫、西郷輝彦、舟木一夫が御三家だが、次の世代にとっては郷ひろみ、野口五郎、そして西城秀樹のはず。惜しい人を亡くした。昔のドラマでも、彼のさわやかな性格が良くわかる。

       

       最近、観た映画の中で、良かったのはスピルバーグ監督「ペンダゴン・ペーパーズ/最高機密文書」。メリル・ストリープとトム・ハンクスが共演した社会はドラマだが、とりわけメリル・ストリープの名演が光る。そういえば、ロマンチックコメディー「マンマ・ミーア」でコメディーを演じた時も舌を巻いたし、サッチャー鉄の女も実に巧かった。外国の女優さんは、年齢を経てもぴったりはまった企画があれば、生き生きと演じられるのだなあ。今の日本では、成熟した女性の作品は難しく、樹木希林ぐらいじゃなかろうか。彼女の「あん」も良かったけれど、沖田修一監督の最新作「モリのいる場所」にも期待している。期待していなかった映画だったのに余りに素晴らしく、「遅ればせながら観てごめんなさい」と心の中で謝ったのは、白石和彌監督「彼女がその名を知らない鳥たち」。沼田まほかるのミステリー小説の映画化だそうで、蒼井優と阿部サダヲ主演。久しぶりに純愛映画を観たような気がして、感動で胸が一杯になった。レンタルでも、ぜひ観て欲しい。

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      久しぶりの読書三昧

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         大型連休だったが、野暮用が多くて、どこにも出かけないで部屋に居られたのは2日間だけ。が、その合間を縫って、読みかけや溜まっていた本を読破した。まずは、ハードボイルド作家・高城高さんの最新作『ミリオンカの女 うらじおすとく花暦』(寿郎社)。400ページを優に超える大作だが、余りの面白さにアッという間に読み終えた。何たって元娼婦の令嬢であるヒロインのお吟が、魅力的。その特異なファッションと、お伴の由松が隠し持つ仕込み杖が空を切るシーンが今でも目に浮かぶ。綿密な取材による異国のピカレスクロマンに耽溺できて、読後は満足感でいっぱいだった。

         

         次は、女優・梶芽衣子の『真実』(文芸春秋)。なかなか表に出てこないプライベートな彼女の素顔がわかり、とても面白い。太田雅子という名前でデビューした日活で、改名後に撮影した野良猫ロックシリーズは観ているが、彼女が一般的に知られているのは、やっぱり89年の放送開始から単発のスペシャルドラマを含め、28年間続けたという「鬼平犯科帳」だろう。この「おまさ」という密偵の役は、この人しかいないと思われるほど適役で、出番はそう多くはないが、ドラマが引き締まる。鬼平はどの脇役も捨てがたいが、なかでも「おまさ」は傑出しているのだ。タランティーノ監督にも愛される彼女の魅力が、この一冊からもふつふつと伝わってくる。構成を担当した清水まりさんの名も、覚えておこう。蛇足だけれど、向田邦子脚本の『寺内貫太郎一家』39話、友人がまとめて貸してくれたので初めて観た。悠木千帆の怪演も凄いが,陰のある梶芽衣子の演技も素晴らしい。当時、話題となったドラマだが、私はTVガイドで紹介原稿を書きながら一度も観たことが無かった。今ほど簡単に録画できない時代だったせいもあるが、余りの忙しさにテレビを見る余裕が無かったのだ。同時代に観ておきたかったと、つくづく悔やんだものだ。

         

         3冊目は、春日太一著『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』(文藝春秋)。岩下志麻の女優生活60周年を記念してインタビューしたものだが、彼女の場合、これまでも露出が多かったせいか、それほど珍しい内容ではなかった。同じ著者の『天才 勝新太郎』や『鬼才 五社英雄の生涯』(各文春新書)ほどの面白さはない。もっとも勝新太郎みたいな俳優は不世出であり、五社英雄の奇才ぶりも突出していたし、春日太一の観察力の鋭さもあって荒唐無稽に面白かったのだろう。今回の本は、そこまで到達していないが、少女、聖女,狂女、極道など、これほど広範囲な役づくりをできる女優は珍しく、その幅の広さに焦点を当ててインタビューをまとめたのは、さすがと思う。

         

         4冊目は、佐藤優子著『狷本一貧乏な観光列車瓩走るまで 「ながまれ海峡号」の奇跡』(ぴあ)。本書によると、道南いさり火鉄道の「ながまれ海峡号」は、北海道新幹線の開業からわずか2か月後、2016年5月に誕生した観光列車であるという。残念ながら、知らなかった。函館と津軽海峡に面した人口4千人の小さな街・木古内町を結ぶ37.8舛鯀る、関係者自らが狷本一貧乏な観光列車瓩半里垢訥稷住擦ら生まれた「ながまれ海峡号」が、2017年に国内の優れた鉄道旅行商品を表彰する「鉄道オブザイヤー2016」でグランプリに輝いたそうだ。本書は、旅行会社に勤めていた筋金入りの鉄道愛好家が中心となり、鉄道会社や地域住民を巻き込んでアイディアを出し合い、知恵と情熱でいかにして誕生させたかという足跡を辿るノンフィクション。ライターの佐藤優子さんによって、それまでのプロセスがわかりやすく書かれているのと同時に、淡々と描かれているように見える行間から共感と優しさが滲み出ていて、読む者の心を打つ。溢れる感情を抑制しながら書き進む佐藤さんの静謐な筆致にも、思わずとエールを送りたくなったものだ。この観光プロジェクトの魅力が、手に取るようにわかるとても素敵な一冊だった。

         

         最後は、原錣虜膿刑遏悗修譴泙任量斉』(早川書房)。『愚か者死すべし』から14年ぶりの新作だが、私立探偵の沢崎は相変わらずヘビースモーカーで携帯電話を持たず、おんぼろビルで依頼人を待つ。チャンドラーファンなら納得の絶妙な書き出しからラストまで、一気呵成に読み終えられるミステリー小説だが、今回の満足度は? うーむ、14年もの空白には、厳しいものがあるとだけ言っておこうかな。

         

         

         

         

         

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        女子会の花見

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           G・W前半のあっ晴れ日に、今年も女子会の花見を決行した。メンバーは働く女たち4人で、一人を除く3人は、全員がバツイチ。それはともかく、今年もおにぎり担当、惣菜担当、フルーツ担当などが決まり、天神山公園へ向かった。今年は例年より桜が早く開花し、天神山の旧ゲストハウスだった場所の上方にある1本の桜は満開で、それはそれは美しかった。桜を眺めながら優しい春風に吹かれて食したランチは、普段の倍も美味しかったなあ。

           

           ところで、天神山の良い所は桜以外に梅やツツジなど、数多くの種類を見られること。実は天神山までの坂の途中に、私の名前がつけられた「ユミの梅」というのがある。しょんぼりとしたビンボーくさい1本の梅の木だが、角度を変えて眺めてみると「アートしている」ともいえる、不思議なオモシロさがあるのだ。少し育つと立派になりそうだが、まだまだ。帰りの道すがら、私だけがネーミングされた樹木を持つのは不公平と思ったので、ほかの女子3人にも名前を付けることとになった。まず、満開だった旧ゲストハウス前のソメイヨシノには、『若草物語』にあやかって、長女の名から「ジュンコ桜」、坂を下りたところにあり、咲けば華麗なる姿が思い浮かぶソメイヨシノには3女の名から「ミチコ桜」、その裏手にあるしだれ桜は、4女の名から「クミっこしだれ」と命名された。これだけで、女子たちのフルネームがわかる人は、業界人だろう。グフッ。ともあれ、今年も女子会の花見は、無事に終わった。また、来年も元気で花見をしたい、と心に誓ったものだ。

           

           

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          言ってみるもんだ!

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             かねてから念願だった生牡蠣にモルトウィスキーを振りかけて食べるという夢が、先週の金曜日、遂に実現した。あれは何年前だったろうか、NHKのドキュメンタリーで、アイラ島の人はそうやって生牡蠣を食べると知り、いつかやってみたいと憧れ続けていた。が、自転車操業の出版社を営む者にとって、アイラ島までの旅はとても無理。そこで、厚岸蒸留所が2016年に稼働した時から、いつか厚岸の牡蠣と仕上がったジャパニーズウィスキーの組み合わせでで実現したいと熱望していた。

             そして今年の2月27日、厚岸蒸留所によって誕生した初の「NEW BORN(ニューボーン)」Faundation1)が売り出された。これはノンピート麦芽によるバーボン樽熟成の原酒(5カ月から14カ月)という試しのウィスキーで、まずはノンピート麦芽の原酒で腕を磨き、満を持してピーテドモルトを仕込む予定であるとか。

             とりあえずこのウィスキーを手に入れて実行するべく、のんびりと売出日の昼過ぎに三越デパートへ立ち寄った。ところが開店前から整理券を発行していて、11時過ぎにはソルドアウトとのこと。ガックリ。それからの私は、釧路地方に住む人にお会いするたびに入手方法を聞いてみたが、どうも無理らしい。半ばあきらめかけていたが、先週の初めに釧路新聞の社長さんが、いきなり送ってきてくれたのだ。

             そこで先週の金曜日、わが社のスタッフが走り回って手に入れてくれた厚岸の有名な牡蠣「カキえもん」に振りかけて、社飲みで食べることができたという訳だ。まだ若いウィスキーながらスモーキーな味わいがあり、かすかに潮の匂いも感じられて素朴そのもの。まあ人間でいえば、ぴかぴかの1年生と言うところか。しかし、濃厚な味わいのカキえもんと良く合い「とても旨い!」。念願の夢が実現できたせいもあるだろうが…。それにしても、声を大にして言っててみるもんだと、独り納得している。

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