和田由美の日々雑記

エッセイストとしても活躍する亜璃西社代表のブログ。
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アツコ愛、語る。

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     オーバーだと言われたが、右手首のギブスがとれたら、まるで黄泉の国から戻ってきた気分。うれしくてうれしくて、ガンガン映画を観ている。といっても、レンタルだけれど…。遅ればせながらようやく観ることができた沖田修一監督「モヒカン故郷へ帰る」、イイねぇ。繊細な演技をする松田龍平も良いけれど、やっぱり少しおバカなお嫁さんを演じる前田敦子が素晴らしい。ベテラン演技派のもたいまさこ相手に、自然派ですんなり演じきれるのだから大したもの。凄い女優だね。

     そういえば、キネマ旬報のインタビューで「ラ・ラ・ランド」の感想を語っていたけれど、それも抜群。「若いけれど揺るぎない犲分瓩鮖った強い監督だと思います。好きなものにひたすらまっすぐで、憧れの作品を完コピするぐらいの勢いがあって、それなのに物語自体はちゃんとっ現代的なものになっていて、甘い映像とのミックス加減がちょうど良かった」。そしてトドメ、「ミュージカル表現の牘年感瓩絶妙なオブラートになってていいんですよ!」。こんなコメントできる若手女優なんて、滅多にいない。ますます私の「アツコ愛」は深まるばかり。もちろん「オキタ愛」もね。泣かせの映画じゃなく、爽やかな家族の物語に仕上げた沖田監督に心から拍手喝采してしまった。

     

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    イイなあ、夢追い人

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       日曜日、ほぼ1カ月ぶりに映画館へ行った。映画館の暗闇に足を踏み入れただけで、どうして血湧き肉躍るほどウレシイのだろう。私の居場所はやっぱり「ここだ」と言いたいくらい、楽しい時間を過ごせた。ましてや映画は、往年のハリウッドミュージカルをほうふつとさせる「ラ・ラ・ランド」。監督のデミアン・チャゼルは、前作のジャズ映画「セッション」ですっかりお気に入り、新作を待ちわびていたのだ。骨折さえしなければ、もっと早く観ることができたのに…。

       それはともかく、主演女優のエマ・ストーンはキュートで魅力的、主演男優のライアン・ゴズリングも私好みの男優(「ドライヴ」も良かったなあ)である。映像が美しいのはもとより、歌や踊りも素晴らしく、音楽の使い方が抜群。さすが、「セッション」の監督である。なかでも、一番感動したのは、ヒロインの叔母さんがセーヌ川へ飛び込んだという夢追い人の話。夢を諦めないというヒロインの強固な意志を打ち出したシーンだが、とても感動的。今の時代、様々な抑圧で押しつぶされそうだが、スクリーンの世界だけでも、夢や希望を持った人に出合いたいもの。そして明日の元気をもらいたい。それは、若い人だけではないのだ。もちろん、この監督らしいシニカルなシーンも多々あり、タイトルが「現実から遊離した精神状態」を意味するというのもわかる。が、例えひとときといえども、夢追い人の世界へ引きずり込んでくれたこの映画、私は大好きだ。

       そういえば、昨年大ヒットのアニメ映画「君の名は。」も、恋人を含めて人々を大天災から助けようと主人公が自転車を漕ぎ奮闘するシーンが忘れられない。夢と希望、今、それを心から求めている人の多い時代なのでないだろうか。これは、病み上がりの私の感傷のせいだけではないと思う。最近、読んだ本はギィ・リブ著『ピカソになりきった男』、佐藤優著『いま生きる「資本論」』、阿部龍太郎著『長谷川等伯』ほか。

       

       

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      転び過ぎて 日も暮れて

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         このブログを長らく書いていない時は、会社が倒れそうなほど大変か、私の身体に何かあった時のどちらかである。今回は後者で、昨年暮れに転んで恥骨にひびが入りようやく完治したと思ったら、1月下旬にまたもや横断歩道のアイスバーンで転倒。今度は右手首を骨折した。書き手としては「右手が命」といつも思っているから、咄嗟に庇うつもりで手を出し、敢え無く折れてしまった。

         しばし呆然とは、このこと。救急指定された病院の若い整形外科医に、「こんな酷い折れ方、見たことがない」と言われたほど重症で、もちろん複雑骨折だが、折れた骨が皮膚の外に突き出た開放骨折でもあるという。嗚呼!

         でも、仕方がないよね。1週間ほど抗生物質の点滴で様子を見て、その後に入院して、全身麻酔で手術。2時間半もかかったらしい。1週間で退院はできたけれど、腕にはギブスをはめたままで、右手は使えなかった。左手だけだと、瓶やペットボトルの口を開けられないし、ハサミも使えない。一番困ったのは、取材でメモができないこと。幾つもの連載を抱えているので、文字通り頭を抱えてしまった。しかし、人間、なせば成る。朝はオフィスのスタッフに車で迎えに来てもらい、取材先にも同行してもらい、私の代わりにメモしてもらっている。パソコンは、マウスを左に置き、左手で打つ。最初は右脳と左脳の違いで混乱したが今は何とか打てる。

         とまあ、こういう訳で、締め切り原稿を仕上げることで精一杯、心にたまったことを書き綴りたくても、パソコンが思うようにならなかった。ようやく、余裕ができたのデス。会合や飲み会、予約した芝居など、いろいろキャンセルして申し訳ないが、怪我なので仕方がなかったのだ。これを機に、あくせくしない生活を目指したいと思っている。神妙でしょ?

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        寝正月の収穫

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           アッという間に、正月休みは終わり。が、骨にひびが入って巧く歩けないのと、天候が悪かったこともあり、いつにもまして引っ籠りの寝正月だった。お蔭で前から見逃していたTVドラマ「重版出来」全10話を、じっくりまとめて観ることができた。いいねえ。出版に関わっている者には、涙なしでは観られないシーンも多々あった。書店回りの苦労なんて、他人ごとではないのよ。

           遅ればせながらも見たいと思ったのは、同じ業界の話であったことだけではなく、脚本が「逃げ恥」と同じ野木亜希子という人だったせいもある。この人、随分と上手な人だなあと思ったら、今村昌平監督が作った日本映画学校(現日本映画大学)の出身者であるという。漫画の原作ながら細部にまで目が行き届いているのは、一度は映画監督を目指した人ならではのデリカシーがあるからだろう。心理描写を語るときのセリフが巧いのだ。今後、この人が脚本を担当するドラマは、見逃せないなあ。

           昨年は、TVドラマもレベルが高いけれど、日本映画も負けていない。恒例の北海道キネ旬友の会の選考会を開いたところ、

          .ーバー・フェンス

          湯を沸かすほどの愛

          E椶

          け覆じ世ぬ

          ダ擦寮捗

          Τい茲蠅發泙誠爾

          Д妊ストラクション・ベイビーズ

          ┘螢奪廛凜.鵐Εンクルの花嫁

          淵に立つ

          この世界の片隅に

           となった。これには「君の名は。」も入っていないし、私は安田顕主演「俳優 亀岡拓次」を強く推したのだけれど、ベストテンには入れてもらえなかった。それだけ、邦画が豊作だったということだろう。これから、見逃した作品を観るのが愉しみ。

           

           本は、辻原登の最新刊『籠の鸚鵡』が面白く、一気呵成に読んでしまった。和歌山を舞台に真面目な役場の出納係と色情狂みたいな手紙を書くホステス、不動産会社の社長、そしてヤクザという4人の男女が絡まって殺人事件が引き起こされるのだけれど、通常の小説とは異なる描き方なので、ロアルド・ダールにも似た不思議ななティストが味わえた。

           

           

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          小割はダメよ。

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             今日の大掃除をもって、わがオフィスの業務は終了。来年、新しい気持で臨むためにも、正月の買い物を少しした。その中に入っているのが、虎屋の羊羹である。正月、甘いものが食べたくなった時に、抹茶を立てて、虎屋の「夜の梅」を食べるのが例年の習わしなのだ。常に進化する虎屋は私の垂涎の的だが、何が凄いって、10数年前から登場する小割の羊羹。普通サイズは銀紙をめくるのは面倒だし、切るのも手間。この小分け羊羹のお蔭で、羊羹が若い世代にどれほど浸透したかわからない。

             ところが、正月だけは、小分けがダメ。何故って、実は私、羊羹の端っこのかかとのようにガサガサした部分が大好きであるから。これが生成されるためには、一度食べた羊羹の切り口を空気にさらし、しばしの時間、待たなければならない。数日たって固まった砂糖の部分を食べる秘かな楽しみ。それは、正月から1月中に味わえる、私の至福なひとときなのだ。

             こういうどうでも良いことを書いて、今年もこのブログは終わりです。

            来年も、世の中のためになるようなことは書けないとと思うけれど、極少数の読者の方々、来年も愛読、よろしくお願い申し上げます。良いお年を! 

             

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