和田由美の日々雑記

エッセイストとしても活躍する亜璃西社代表のブログ。
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寝正月の収穫

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     アッという間に、正月休みは終わり。が、骨にひびが入って巧く歩けないのと、天候が悪かったこともあり、いつにもまして引っ籠りの寝正月だった。お蔭で前から見逃していたTVドラマ「重版出来」全10話を、じっくりまとめて観ることができた。いいねえ。出版に関わっている者には、涙なしでは観られないシーンも多々あった。書店回りの苦労なんて、他人ごとではないのよ。

     遅ればせながらも見たいと思ったのは、同じ業界の話であったことだけではなく、脚本が「逃げ恥」と同じ野木亜希子という人だったせいもある。この人、随分と上手な人だなあと思ったら、今村昌平監督が作った日本映画学校(現日本映画大学)の出身者であるという。漫画の原作ながら細部にまで目が行き届いているのは、一度は映画監督を目指した人ならではのデリカシーがあるからだろう。心理描写を語るときのセリフが巧いのだ。今後、この人が脚本を担当するドラマは、見逃せないなあ。

     昨年は、TVドラマもレベルが高いけれど、日本映画も負けていない。恒例の北海道キネ旬友の会の選考会を開いたところ、

    .ーバー・フェンス

    湯を沸かすほどの愛

    E椶

    け覆じ世ぬ

    ダ擦寮捗

    Τい茲蠅發泙誠爾

    Д妊ストラクション・ベイビーズ

    ┘螢奪廛凜.鵐Εンクルの花嫁

    淵に立つ

    この世界の片隅に

     となった。これには「君の名は。」も入っていないし、私は安田顕主演「俳優 亀岡拓次」を強く推したのだけれど、ベストテンには入れてもらえなかった。それだけ、邦画が豊作だったということだろう。これから、見逃した作品を観るのが愉しみ。

     

     本は、辻原登の最新刊『籠の鸚鵡』が面白く、一気呵成に読んでしまった。和歌山を舞台に真面目な役場の出納係と色情狂みたいな手紙を書くホステス、不動産会社の社長、そしてヤクザという4人の男女が絡まって殺人事件が引き起こされるのだけれど、通常の小説とは異なる描き方なので、ロアルド・ダールにも似た不思議ななティストが味わえた。

     

     

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    小割はダメよ。

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       今日の大掃除をもって、わがオフィスの業務は終了。来年、新しい気持で臨むためにも、正月の買い物を少しした。その中に入っているのが、虎屋の羊羹である。正月、甘いものが食べたくなった時に、抹茶を立てて、虎屋の「夜の梅」を食べるのが例年の習わしなのだ。常に進化する虎屋は私の垂涎の的だが、何が凄いって、10数年前から登場する小割の羊羹。普通サイズは銀紙をめくるのは面倒だし、切るのも手間。この小分け羊羹のお蔭で、羊羹が若い世代にどれほど浸透したかわからない。

       ところが、正月だけは、小分けがダメ。何故って、実は私、羊羹の端っこのかかとのようにガサガサした部分が大好きであるから。これが生成されるためには、一度食べた羊羹の切り口を空気にさらし、しばしの時間、待たなければならない。数日たって固まった砂糖の部分を食べる秘かな楽しみ。それは、正月から1月中に味わえる、私の至福なひとときなのだ。

       こういうどうでも良いことを書いて、今年もこのブログは終わりです。

      来年も、世の中のためになるようなことは書けないとと思うけれど、極少数の読者の方々、来年も愛読、よろしくお願い申し上げます。良いお年を! 

       

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      骨折り損のくたびれもうけ

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         札幌の街は、大雪に加えて、ときどき降る雨のせいで、路面がツルツル。危ないなんて、ものじゃない。だから細心の注意を払って、気をつけていた心算だが、靴がまずかった。何年も穿いているのでギザギザがとれてつるんとしていた。が、通販で申し込んだ強力な靴がもうすぐ届くはずなので、無理をして穿いていたのだ。

         ある朝、いつものバスに乗り遅れ、別な道筋のバスに乗り、狸小路10丁目からオフィスまで歩く。丁度、7丁目から6丁目に差し掛かり、残り一丁で到着と思った瞬間、ずるっと滑って尻餅をついてしまった。ったく。ドクターによると、私の場合は「骨が細い、もしくは薄い」そうで、若い頃から転ぶと骨折した。今回も尻餅をついただけなのだけれど、骨にヒビが入ってしまった。情けない。

         しかし、最初の診察では骨折かもしれないので、手術になれば入院と脅され、MRIに入っている間、気が気ではなかった。それでも検査中に聴く曲を選ぶ余裕はあってモダンジャズを聞いていたのだけれど…。そして、骨折ではないと言われた時の喜び。入院を免れただけでも、ラッキーを思わなくてはならない。でもなあ。結構痛くて、まともには歩けない。伊藤整形外科のシールが張られた杖を借りて歩いているのだけれど、地下鉄でエレベーターに乗るとき、全く同じシールを貼った杖を持つ女性が居て、思わず苦笑いしてしまった。

         ともあれ、観劇や忘年会など、連続してあった予定をほとんどキャンセルして自粛。急に真面目人間になったような、平和な日々を送っている。とほほ。まあいいか。今年も慌ただしく日々は過ぎ、珍しく青森や沖縄への旅にも出かけたし、悔いはないかな。残りの日々は、大掃除に徹し、静かに過ごす予定。最近読んだ本は、川本三郎著『物語の向こうに時代が見える』。桜木さんの風景描写の巧さを絶賛し、「文章のなかから北海道の風景が立ちあがってくる」と書く。その通りだと、納得させられた。遅ればせながら観た映画は「シン・ゴジラ」、火を噴くゴジラが美しかった。山口瞳さんの「美であること善である」という言葉が、なぜか思い出された。アニメ「君の名は。」と同じく、若い世代の才能の凄さに脱帽。TVドラマは、映画仲間の友人に勧められた「校閲ガール」と「逃げたら恥だが役に立つ」が秀逸。また、映画仲間が貸してくれた、DVD「駅前弁天」に抱腹絶倒。アナーキーな三木のり平、芸達者なフランキー堺と藤田まことに圧倒された。

         

         

         

         

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        落ちている手袋

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           最近、バス停前や待合所のベンチ、道端など、至るところに片方の手袋が落ちている。もの凄く寒ければ片方だけ落とすことは少ないのだろうけれど、最近のように寒かったり暖かかったりすると、つい片方だけ脱いで落としてしまうのだろう。見つかる度に何とかしてあげたいと思うけれど、持ち主がわからないのでどうしょうもない。

           どうしてそんなに手袋が気になるかというと、左手の人差し指の先っぽが、曲がってしまったせいかもしれない。今、片方は全くはめられないのだ。青森へ旅した時、擦り傷から黴菌が入ったらしく、ひどい感染症に罹り、1週間ほど高熱で寝込んでしまった。朝晩、目の前の病院で点滴で抗生物質を注入され、ようやく治った。が、その黴菌が骨まで達していたらしく、納まった派言いが、指は曲がったまま。ドクターによれば、手術で真っすぐにはできるが、指先は使えなくなるという。真っすぐで動かない方がいいのか、曲がっていても動く方がいいのかとなれば、やはり動く方がイイよね。その決断は、来年の診察後になりそうだ。

           

           その後、珍しく風邪をひき、治った途端、怒涛のごとく原稿書きが続き、ブログを書く心の余裕が全くなかった。長らく休んでしまい、本当に申し訳ない。その代り、12月上旬に出る予定の『続 和田由美のこの味が好きッ!』には、市電でぶらり&カフェという附録があり、市電沿いの素敵な店をたくさん紹介しているので、ご覧あれ! 新しく狸小路の電停が誕生して以来、路面電車でコツコツ都心部を廻った成果が出ていると思うな。あくまでもこれはおまけでで、グリコ世代の私はおまけが大好きなのだ。

           

           最近、観た映画の中で抜群に良かったのは、イーストウッド監督の「ハドソン川の軌跡」。短い時間の中でドラマがきちんと描かれ、余りに編集が上手なのでマキノ雅弘監督を思い出したほど。つまり、狎祥里離泪ノ雅弘瓩箸いΥ兇検この頃、作品自体は悪くはないけれど、ダラダラと長すぎる映画が多く、時々ハサミで切ってあげたいと思うことがあるので、なおさら感慨深い。

           もう一本、どうしてこんなにヒットするのかと不思議になり、好奇心で観たのは『君の名は。』。アニメだけれど、実写に負けないほど細密で美しい情景描写に圧倒された。内容は大林監督の『転校生』を思い出させる高校生のラブストーリーと思いきや、未曽有の災害(3・11へのレクイエムだろうか)へと世界は大きく広がり、ラストは「赤い糸の伝説」を思い出させる仕掛け。もう少し編集が良ければ、わかりやすい作品になったと思うが、これはこれで未成熟なところが魅力なのかもしれない。ファンタスティックで抒情的、映画というスクリーンの世界だからこそ描ける夢の世界。組み紐、彗星、巫女の儀式、飛騨高山、都市東京など豊饒なるイメージの連鎖に、久しぶりに酔い痴れた。若い世代の底力に乾杯!

           

           

           

           

            

           

           

           

           

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          縄文の風に吹かれて

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             三内丸山の縄文の風に吹かれた後、とてもさわやかな気持ちで帰途に着いたが、2日前から腫れあがっていた人差し指が、どうしょうもなくもなく痛みを増してきた。19日は祝日だっので、救急病院へ行くと、若い女医さんに針をぶすりと刺され、膿を絞り出された。その痛いことこの上ない。指って、傷みに敏感なのだ。抗生物質を貰って寝ていたが、高熱が下がらず、たまりかねて真向かいの市立病院へ駆け込んだ。 するとベテランの整形外科医に、「ここまでこじらせたら重傷で、入院して点滴しなければならない」と宣告された。ヒェーツ。しかし、私の住所が病院の真向かいであることがわかり、何とか通院で点滴することに……。

             高熱を押して丸3日通っても、思うように傷の腫れは引かず、高熱も下がらずだったが、4日目からようやく回復の兆しが見えてきた。ようやく何かを食べる元気も出てきて、仕事場に復帰したのは今週から。つまり、1週間近く寝込んだことになる。いやはや、立った指の傷のケガで、ひどい目に遭ったもの。ドクターに三内丸山の縄文の風の吹かれたからではないかと太ず経て見たが、全く相手にされず、「疲れと持病(T病)が重なり、免疫力が低下した時にこじらせた結果です」と科学的かつ明快な返答。

             まあ、それが本当だろうが、私としては未だ縄文の風に吹かれたせいにしたい。但し、祟りではなく、これを契機にベストセラーが出たり、何か良いことが起きたりと、良い方向に向かうだろうと信じている。転んでもタダで起きるものか!

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