コロナ後の世界

  • 2020.09.18 Friday
  • 09:06

 現代最高峰の知性6人に緊急インタビューした『コロナ後の世界』(文春新書)を読み終わった。未来を大胆に予測するのだけれど、それぞれに興味深い。例えばトップバッターのジャレド・ダイアモンド氏は現在82歳だが、カリフォルニア大学で地理学教授を務める現役教授であるという。著書『銃・病原菌・鉄』(草思社)で、1998年にピューリッツァ―賞を受賞している。

 そのジャレド教授が日本について書いていることを少し抜粋。

 

/邑減少はアドバンテージになる

 日本の人口が、2050年には1億2600万人から9千万人になると予測されているが、それはむしろ「アドバンテージ(優位性)である」と話す。というのは、外国の資源に依存しているので、人口が減少すれば必要な資源も減るので、「日本にとって悪いことではない」。また、高齢化については世界中全ての若者が、自国の高齢化を負担に感じているが、日本の高齢者は健康なので、世界に目を向ければ、日本人が思っているほど大きな問題ではないという。

 

¬簑蠅蝋睥隹修任呂覆定年退職システム

 アメリカでも30年前までは定年システムがあったが、今ではパイロットの一部を除いて違法。ジャレド教授によると、親友の進化生物科学者は70歳で定年退職させられたが、101歳になる直前に他界するまで26冊の本を出し、その半分が80歳の誕生日を過ぎてから書いたものという。日本の高齢者も素晴らしい人的資源であり、70歳で引退したい人はすれば良いし、未だ働きたい人を定年で無理に引退させるのは悲劇であると言い切っている。

 

女性を家庭から解放しよう

 日本の家庭は、男性は外で働き、女性は家庭を守るという非効率的な労働分担が普通。保育サービスが十分でないため、多くの女性は育児か仕事のどちらかを選択せざるを得ない。が、スウェーデンやノルウェーなど北欧諸国では、国会議員の女性比率のは軒並み40%を超えているという。が、日本の国会議員の女性比率は約10%、世界で165位という。経済的には先進国でも女性に関してはいまだに後進国だが、ひとたび解放されれば、日本は質の高い労働力を難なく手に入れることが出来る。日本の女性は教育レベルが高いのに、その女性が働ける環境を作れていないことが、日本の問題であると指摘する。

 

 そのほかもろもろ問題点を挙げているが、やはり、私はこれからも、結婚しても働きやすい環境が守られない限り、結婚に尻込みする女性は減らないだろうと思う。なにしろ世界各国に女性の首相が登場しているのに、新内閣の日本は20人いる閣僚のうち、女性はたった二人。待機児童もまだまだ多く、結婚して働く女性の負担はなかなか減らない。未曽有の感染症、コロナ禍後、どういう日本になるのか、世界の知性6人のインタビューから未来像が少し見えたような気がする。

都通りのカクテルバー

  • 2020.09.13 Sunday
  • 11:54

 その昔、“一等小路瓩噺討个譴薪堋未蝓米4条と3条の仲通り)には、カクテルバーや居酒屋の名店が多い。先だって(9月11日)、開店30周年を迎えたバー「PROOF」もそのひとつ。店主の中河宏昭さんは、「ドゥエルミターヂュ」の中田耀子さんと並んで、有名な「BARやまざき」のバーテンダー山崎達郎さんの愛弟子の一人。カクテルの旨さでは定評がある。

 昨日、30周年を祝して、ハイボールを一杯だけと思って立ち寄ったのだが、余りの旨さにもう一杯、ブルーのカクテルをお任せで頼んでしまった。すると、中川さんは腕によりをかけて一杯のカクテルを作ってくれた。その名も「ブルームーン」。 ジンをベースにしたカクテルで、明るく澄んだ空のようなアザーブルーは、胸がドキッとするほど美しい。さわやかな花の香りも素敵。ちなみに、その名は、「完全なる愛」と「叶わぬ恋」というアウビヴァレンツな二つの意味を持つという。なんともミステリアスなカクテルだ。

 ミステリアスと言えば、店名は私の大好きな英国のミステリー作家ディック・フランシスの作品『証拠(PROOF)』(1984年発表)から命名したという。障害競馬の騎手から作家に転身したフランシスの作品は、『本命』『度胸』『興奮』『大穴』『利腕』など、菊地光さんの名訳のお陰もあって、実に面白く、夢中になって読んだもの。なんだか夢中になってミステリー小説を読んでいた時代が、懐かしく思える。再読しょうかな。

 ともあれ、生き馬の目を抜くススキノで、30年も続けた「PROOF」の中河さんに心から「おめでとう」と言いたい。蛇足だけれど、彼のジントニックも絶品である。

 

9月なのに暑いヨォ。

  • 2020.09.08 Tuesday
  • 16:18

 マンションの10階に住んでいるので部屋の窓を開けっ放しにしていても、温度計を見ると昨夜は30度を超えていて、見間違えたのかと思ったほど暑い。今日も朝から29度あり、管理人のおじさんが、「建物のコンクリート自体が温まっているので、なかなか涼しくならないんです」と言っていた。ことほど左様に、もう9月半ばに近づいているというのに、部屋の中は異常に蒸していて暑い。

 冷房の効いている仕事場に到着して、ほっと胸を撫でおろす。そこで、今日のランチは女性スタッフと二人で、今年は未だ一度も食べていなかった冷麺にチャレンジ。すぐ近くに「徳寿しんら亭」があり、石焼ビビンバハーフと盛岡冷麺ハーフのセットをオーダーしたのだ。久しぶりに食べた冷麺は、まるでシラタキの親せきのように真っ白でツルリンとしてつかみどころがなく、スープも淡白。ところがそこへ、白菜のキムチ漬けを投入したところ、一気に色気が出てス―プは真っ赤。味に辛さが加わってたせいか、冷麺も変身して実に美味しくなった。一方、石焼ビビンバと言えば、フーフーするほど熱いのだけれど、冷房&冷麺のせいか、それほど強烈でもなく、キムチなどの付け合わせなどと共にすんなりとお腹に収まった。お酒で言えば、「暑気払いの燗酒」を思い出したものだ。

 仕事の資料も読まず、どうでもイイことを書き連ねているワタシである。

 

 

 

 

光と音の乱舞

  • 2020.09.07 Monday
  • 06:17

 先だっての土曜日の夜(9月5日19:30〜)、モエレ沼の花火大会を観た。彫刻家のイサム・ノグチが丹精込めて造り上げたこの素晴らしい公園で、花火大会が行われているのは知っていたが、機会を逃していて初体験である。そもそも出不精の私だから、花火大会自体が、10年ぶりぐらいである。しかし“芸術花火”と銘打っているだけあって、演出が素晴らしい。

 花火の打ち上げ音も負けそうなくらいの大音響で素敵な曲が次々と流れ、それとコラボして右から左から、そしてど真ん中から花火が上がり、上空でこれでもかこれでもと極彩色の光が乱舞する。ゴージャスかつ、美しい色彩に見惚れてしまう。豊平川の河川敷と違ってモエレ沼公園の夜空は、ドームのように円状に広がり、さまざまなタイプの打ち上げ花火が大画面のように楽しめるのも素敵だ。花火は一瞬の命だけに、感動もひとしおだった。

 今回は5000人限定だったが、いつもは2万人ぐらいになるという。スタッフの人たちもかいがいしく働き、コロナ対策もきっちり。最初は曇りガラスのようなフェイスシールドを渡されて戸惑ったけれど、両面に貼られた薄いシールをはがすとクリアーで透明感ばっちり。花火を観賞する際には、破片を避けるだけではなく、風除けにもなり、とても役立った。細かいところにまで配慮が行き届いていて、感心させられたものだ。と同時にコロナ禍を吹っ飛ばすべく、中止せずに実現させた主催者の方々の心意気に感心させられた。

 

喫茶店グラフィティー余話

  • 2020.09.02 Wednesday
  • 09:02

 昨年4月、20数年ぶりに喫茶店の連載をスタートした時、トップバッターに選んだのは、南1条通り沿いにある「丸美珈琲店」だった。札幌生まれのオーナー後藤栄二郎さんが2006年に開いた、スペシャルティーコーヒーの店である。南米ニカラグアの農園で収穫された豆を使うというコーヒーは、のど元を通り抜けた後、極上の吟醸酒のようなキレの良さと雑味の無さ、シルクのような優しい口当たりで、私を呆然とさせた。しかも、提携しているというケーキ店のチーズケーキと共に味わうと、一杯のコーヒーの旨さを心ゆくまで堪能できた。しばらく酒場通いが多く、喫茶店と疎遠だった私にとっては衝撃的だった。

 コーヒーとチーズケーキを一緒に愉しむとは、なんて贅沢なことだろう。私が若かった時代(1970年代)、とあるジャズ喫茶では一杯300円で半日ねばる人が居るなんて当たり前。コーヒーを飲み終わった後は、お冷に無料だった砂糖を入れて、砂糖水にして何時間も粘った剛の者も居たと,その店のマスターは教えてくれたものだ。そんな昔を知る私にとって、目にも鮮やかな藍色の器(ブルーダニューブ美濃陶磁器の伝統を継承するという)も魅力的だった。しかも、その後藤さんが、札幌三越前(現パルコの場所)で長らく祖父が営んだ「丸美帽子店」に因んで、丸美珈琲と命名したという話にも感銘を覚えた。南1条通りの丸美珈琲店、コーヒーの旨さもさることながら、何か歴史を感じさせる店である。

 

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