サディズムを感じる時

  • 2019.10.28 Monday
  • 17:57

 

 どうでも良いことだけれど、東京土産に頂いた「ひよっこ」を頭からかぶりつく時、いつも私は自分がサディストなんだなあと思う。下の方から少しずつかじって,最後に頭に到達するという優しい食べ方が出来ないからだ。嗚呼!

 久しぶりに、札幌芸術の森美術館まで出かけてきた。赤や黄色で染まった庭の紅葉が余りに素晴らしく、しばらく見惚れてしまった。いつもはオフィスと自宅、酒場、映画館を回遊している私にとって、自然に接することはひとときの安らぎ。が、目的は「奇蹟の芸術都市 バルセロナ展」と銘打つ展覧会で、それほど期待していたわけではなく、閉館前の駆け込みだった。

 しかし、こちらも素晴らしかった。ガウディとミロとダリとピカソの作品を同時に観られるなんて、凄い話。そのキーワードが、「カタルーニャの前衛運動」というのも面白い。ダリやガスクなどが1928年にバルセロナで発行した、<黄色宣言(カタルーニャ反芸術宣言>のパンフレットが、会場のショーケースの中に展示されていて、実に興味深かった。当時のカタル−ニャの文化状況に対する反逆の精神に満ち溢れたもので、彼らはそれを「危険なもの」「偽のもの」と呼んで糾弾。当時の知識人たちを挑発する一方で、ボクシングやテニス、ジャズや現代音楽など新たな大衆文化を賞揚し援護したという。停滞した文化状況の攪乱が目的で、彼らが目を向けたのは芸術の先端都市だったパリであるとか。歴史は繰り返されるというけれど、いかに前衛的なアーティストが、その時代のそこに存在したかわかるというものだ。

 その翌日、歴史的建造物の豊平館で2019年度・第8回「北の聲アート賞」の贈呈式が行われ、初めて参加させてもらった。柴橋伴夫さんが代表の「サッポロ・アートラボ」が、主管という形で行われ、大賞に準じるきのとや賞、奨励賞のビルタップ賞などがあり、中でも瞠目させられたのは、特別賞(ハルニレ賞)に、2010年スタートの「草森紳一蔵書プロジェクト」が選ばれていたこと。これは、迷著『本が崩れる』でも知られる、亡くなった草森紳一さん(音更町出身)が残した32,000冊もの蔵書を保存して後世に活用しようという稀有な試み。帯広大谷短期大学が中心となり、ボランティアスタッフで運営しているという。その活動などを報告する通信も発行していて、感心させられた。

 最近,遅ればせながら観た映画は「ジョーカー」。主役のアーサーを演じた俳優ホアキン・フェニックスが、若くして急逝したリバー・フェニックスの弟であると初めて知った。狂気をこれだけ演じきれるとは、凄い俳優だ。せっかく構築したストーリーが後半には崩れてゆくが、この人の演技だけは屹立していた。なぜか、シャイニングのジャック・ニコルソンを思い出してしまった。

 

 

 

コメント
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< November 2019 >>

selected entries

archives

recent comment

recent trackback

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM